恩賜発明賞についての最新情報、関連する画像や動画を紹介。(出典:Wikipedia)

恩賜発明賞(おんしはつめいしょう)は社団法人発明協会が主催する全国発明表彰の賞。別称「畠山一清賞」。皇室の下賜金を拝受する、同表彰の最高賞である。 学術の分野における日本学士院恩賜賞、芸術の分野における日本芸術院恩賜賞に対し、技術(発明)の分野における恩賜賞

創設の背景

大正15年に、帝国発明表彰の恩賜記念賞として創設。当時の受賞者には、豊田佐吉(自動織機の発明)、御木本幸吉(真珠貝仔虫被着法の発明)、鈴木梅太郎(米糖中の一成分アベリ酸の製造法の発明)ら。

戦後の昭和25年より、最も優れた発明でかつ実施効果が特に顕著なものに与えられる恩賜記念賞を恩賜発明賞に改称。以後、昭和28年を除き毎年表彰が行われている。

過去の受賞者と受賞内容

[最近の受賞]

  • 平成21年度 株式会社東芝による液晶テレビの高速応答オーバードライブ技術の発明
    液晶テレビは中間調と白または黒との間の変化に要する時間がかかり動画応答が悪いとされてきた。駆動波形として実際に必要な電圧よりも一時的に高い電圧を印加するようにして高速応答を実現した。
  • 平成20年度 住友金属工業株式会社による超高強度耐サワー低合金油井管の発明に関連した技術者
    これまでにない超高強度と耐サワー性(耐硫化物応力割れ性)を兼ね備えた、石油天然ガス生産用鋼管(油井管)を発明。サワー環境で使用される油井管の最高強度125ksi級(降伏強さ862MPa級、従来は110ksi級=降伏強さ758MPa級)が実現され、4000~6000メートル級の天然ガスサワー高深度井戸の開発を可能とした。
  • 平成19年度 富士通株式会社による磁気交換結合による熱安定性磁気記録媒体の発明に関連した技術者
    HDD媒体の高記録密度化を可能にした発明。1990年初頭には限界と考えられていた1平方インチ当たり40ギガビットの記録密度を大幅に上回る、1平方インチ当たり100ギガビットも可能となった。現在では全世界で生産されているHDDのほぼ全てに適用されている。
  • 平成18年度 東陶機器(現・TOTO)による光触媒技術性超親水技術(ハイドロテクト)の発明に関連した技術者
    二酸化チタン等の光触媒効果によって光が当たることにより物質の表面が超親水になる材料を発明。セルフクリーニング効果で雨により汚れが洗い流される。高層ビルタイルガラス等の外装材への利用や数々の応用へ発展している。この市場では本発明により日本が圧倒的に世界をリードしている。
  • 平成17年度 キヤノンによる連続X線撮影装置用大画面センサーの発明に関連した技術者
    液晶ディスプレイで使われている薄膜トランジスタ(TFT)と同じ構造の光センサを発明。この発明により巨大なセンサ(40×40cm)の量産が可能になり、X線デジタルカメラの世界市場を作った。X線写真がネックになっていた病院内のデジタル化に大きく貢献している。
  • 平成16年度 三菱電機による暗号化技術の発明に関連した技術者
    現在使われている携帯電話の世界的な標準暗号に使われている暗号方式を発明。暗号化・復号のデータ変換処理の高速化が可能で、かつ、安全性が高い。現在の通信に不可欠な日本発の基盤技術である。

[過去の一覧]