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| 津本 陽 | |
|---|---|
| 誕生 | 津本 寅吉 1929年3月23日(80歳) 和歌山県和歌山市 |
| 職業 | 小説家 |
| 国籍 | |
| 活動期間 | 1966年 - |
| 代表作 | 『深重の海』 『明治撃剣会』 『下天は夢か』 『大わらんじの男』 |
| 主な受賞歴 | 第79回直木三十五賞 第29回吉川英治文学賞 第53回菊池寛賞 |
| 処女作 | 『丘の家』 |
津本 陽(つもと よう、1929年3月23日 - )は、日本の小説家。本名、寅吉(とらよし)。
目次 |
経歴
和歌山県和歌山市出身。旧制和歌山中を経て、東北大学法学部卒。1997年に紫綬褒章を受章している。
同人誌『VIKING』で活動し、掲載作「丘の家」が第56回直木賞候補。1978年、故郷和歌山を舞台にした『深重の海』で第79回直木賞を受賞。題材は主に剣豪や戦国大名、幕末英傑を主題にした歴史小説が多い。
膨大な資料をたどり、小説の中で逐次資料の内容の提示と解説をしながら話を展開してゆく形式が多い。文体は情緒性を排した重厚で簡潔な表現が主体。
剣道3段、抜刀道5段の腕前を持ち『明治撃剣会』を始めとする剣豪小説で人気を得る。 自身の武道への造詣が深く、剣豪だけの持つ高い境地や、剣技の精密な描写をすることに長じ、塚原卜伝、戦国期の柳生新陰流の柳生兵庫助、示現流の創始者東郷重位、江戸末期の北辰一刀流の千葉周作らの伝記小説において活写されている。
明治撃剣会執筆以後は歴史小説を書き、織田信長を題材とし、『日本経済新聞』朝刊に連載した「下天は夢か」は単行本出版後にベストセラーとなった。戦国期の大名については他にも豊臣秀吉、徳川家康、武田信玄、伊達政宗、前田利家等についても執筆している。
また熱心な浄土真宗門徒であり、『弥陀の橋は 親鸞聖人伝』にて浄土真宗の教理に善く通じた内容で親鸞を描いている。
和歌山県出身であることから、大量の火縄銃を駆使して戦国期に活躍した紀伊の豪族、雑賀一族を描いた小説『雑賀六字の城』『信長の傭兵』を執筆し、ここでは鉄砲の原理や戦法、戦略について詳細な考察をもとに描いている。
剣豪、戦国大名、雑賀一族以外の分野でも幕末期においては勝海舟(勝海舟 私に帰せず)、西郷隆盛(西郷隆盛 巨眼の男)、坂本龍馬(龍馬)を描き、中国においては始皇帝(小説秦の始皇帝)、則天武后(則天武后)を描いている。
無断引用問題
豊富な資料を背景として多数の歴史・時代小説を書いているが、一方で調べたことをすべて書き出すということも多く、それゆえ無断引用と取り沙汰されることがたびたびある。
- 1987年の『清水次郎長』で、子母沢寛にも駿河の歴史を教授し、静岡政財界のご意見番でもあった、郷土史家の村本喜代作の『次郎長巷談』からの無断引用も多く見つかった。
- 1991年10月に産経新聞に連載していた「天の伽藍(がらん)」で、中公文庫『中亜探検』にノンフィクション作家の金子民雄が書いた解説文や『ヘディン伝』からの無断引用が見つかり問題になった。
- 2005年に出版された『八月の砲声 ノモンハンと辻政信』では辻政信の著書『ノモンハン』からの無断引用箇所が多く見つかり、出版元の講談社が謝罪した。同書については、これ以外にも牛島康允著『ノモンハン全戦史』に表現が酷似しているという指摘もある。
受賞歴
作品リスト
- 深重の海(1978年、新潮社)
- 蟻の構図(1979年、新潮社)
- 恋の涯(1979年、中央公論社)
- 土地相続人(1979年、講談社)
- 南海綺譚(1980年、文藝春秋)
- わが勲の無きがごと(1981年、文藝春秋)
- 南海綺譚(1980年、文藝春秋)
- 土地に向って突進せよ(1981年、講談社)
- 闇の蛟竜(1981年、文藝春秋)
- 真紅のセラティア(1981年、中央公論社)
- 明治撃剣会(1982年、文藝春秋)
- 敗れざる教師(1981年、文藝春秋)
- 前科持ち(1982年、文藝春秋)
- 裏に道あり―「相場師」平蔵が行く(1983年、日本経済新聞社)
- 嵐の日々(1983年、光風社出版)
- 塚原卜伝十二番勝負(1983年、講談社)
- 薩南示現流(1983年、文藝春秋)
- 恋人はいらない(1983年、サンケイ出版)
- 南海の龍―若き日の徳川八代将軍吉(1983年、中央公論社)
- 黄金の天馬(1983年、文藝春秋)
- 剣のいのち(1984年、朝日新聞社)
- 雑賀六字の城(1984年、文藝春秋)
- 拳豪伝(1985年、講談社)
- 虎狼は空に 小説新選組(1985年、文藝春秋)
- 修羅の剣(1986年、講談社)
- 富士の月魄(1986年、文藝春秋)
- 清水次郎長(1987年、角川書店)
- 鬼の冠(1987年、実業之日本社)
- 千葉周作(1988年、講談社)
- 下天は夢か(1989年、日本経済新聞社)
- 柳生兵庫助(1986 - 89年、毎日新聞社)
- 乱世、夢の如し(1992年、プレジデント社)
- 武田信玄(1993年、講談社)
- 夢のまた夢(1993 - 94年、文藝春秋)
- 前田利家(1994年、講談社)
- 大わらんじの男(1994 - 95年、日本経済新聞社)
- 独眼竜政宗(1996年、文藝春秋)
- 真田忍侠記(1996年、毎日新聞社)
- 乾坤の夢(1997年、文藝春秋)
- 草笛の剣(1997年、読売新聞社)
- 則天武后(1997年、幻冬舎)
- 暗殺の城(1998年、幻冬舎)
- 小説秦の始皇帝(1999年、角川春樹事務所)
- 龍馬(2001 - 03年、角川書店)
- 新釈水滸伝(2002年、潮出版社)
- 弥陀の橋は 親鸞聖人伝(2002年、読売新聞社)
- 勝海舟 私に帰せず(2003年、潮出版社)
- 巨眼の男 西郷隆盛(2003 - 04年、新潮社)
- 柳生十兵衛七番勝負(2004年、文藝春秋)
- 小説渋沢栄一(2004年、日本放送出版協会)
- 八月の砲声 ノモンハンと辻政信(2005年、講談社)
- 獅子の系譜(2008年、文藝春秋)
- 薩摩夜叉雛 (1985年、 文藝春秋)
- 宮本武蔵 (1985年、 文藝春秋)
- お庭番吹雪算長 (1990年、 文藝春秋)
- 名臣伝 (1992年、 文藝春秋)
- のるかそるか (1991年、 文藝春秋)
- 開国 (1993年、 日本経済新聞社)
- 青雲士魂録 (1999年、 文藝春秋)
- 春風無刀流 (1987年、 中央公論新社)
- 鎮西八郎為朝 (1989年、 講談社)
- 幕末剣客伝 (1991年、 講談社)
- 幕末巨龍伝 (1984年、 新潮社)
- 新陰流小笠原長治 (1987年、 新潮社)
- 人斬り剣奥儀 (1989年、 新潮社)
- 信長私記 (1991年、 日本経済新聞社)
- 密偵 (1989年、 角川書店)
- 天翔ける倭寇 (1990年、 角川書店)
- 地獄への階段 (1988年、 光文社文庫)
- 鬼骨の人 (1990年、 新人物往来社)
- 武神の階 (1991年、角川書店)
- 戦国武将に学ぶ情報戦略 (1995年、 角川書店)
- 鉄砲無頼伝 (1996年、 実業之日本社)
- 胡蝶の剣 (1997年、 角川書店)
- 過ぎてきた日々 (2002年、 角川書店)
- 生を踏んで恐れず 高橋是清の生涯 (1998年、幻冬舎)
共著
関連項目
- Gメン'75 - 第273話、怪談・死霊の棲む家は、津本陽短編小説集『南海綺譚』に収録されている「魔物の時間」を原作としている。
