三菱・デリカスペースギアについての最新情報、関連する画像や動画を紹介。(出典:Wikipedia)
| 三菱・デリカスペースギア | |
|---|---|
スペースギア(初期型4WDスーパーエクシード) スペースギア(後期型2WDロング) スペースギア(柏市消防局仕様) | |
| 乗車定員 | 7-8人 |
| ボディタイプ | 4ドアミニバン |
| エンジン | V6-3000/IDT2800(前期,後期) |
| 最高出力 | 185ps/125ps,140ps |
| 最大トルク | 27.0kgm/30.0kgm,32.0kgm |
| 変速機 | 4AT/5MT |
| 駆動方式 | FR/4WD |
| サスペンション | 前:ダブルウィッシュボーン 後:5リンク式コイルスプリング |
| 全長 | 4,685-5,085mm |
| 全幅 | 1,695mm(ヴィーナス除く) |
| 全高 | 1,960-2,070mm |
| ホイールベース | 2,800-3,000mm |
| 車両重量 | 1970-2170kg |
| 別名 | L400 |
| 先代 | 三菱・デリカスターワゴン |
| 後継 | 三菱・デリカD:5 |
| -自動車のスペック表- | |
デリカ・スペースギア(DELICA SPACE GEAR)は、かつて三菱自動車工業が製造・販売していたスーパー・プレジャー・RVをコンセプトに開発されたミニバン型オフロード4駆の自動車である。 通称はスペースギア。スペギ、SG、後継モデルのデリカD:5に対するかたちでD4、D:4、ディーフォーと呼ばれる事もある。
目次 |
詳細
エンジン
スペースギアでは計4種のエンジンラインアップがあった。 V6-3.0Lガソリン(6G72型)、2.8Lインタークーラーターボディーゼル(4M40型)、直4-2.4Lガソリン(4G64型)、2.5Lインタークーラーターボディーゼル(4D56型)であった。特に6G72型と4M40型へ人気が集中する形となったが、6G72型は同社スポーツカーのGTOや、同社上級グレードカーのディアマンテ系のエンジンで、性能と信頼性は共に高いものであった。パジェロ譲りの4M40型は、4M40型に対して小型のタービンを搭載することにより、2000回転で最大トルクを発生し、街中でのゴー・ストップやクロカン・オフロード走行に適していた。マイナーチェンジ後の後期モデルでは、4M40型に改良が施され、機械式から電子制御式の燃料噴射となった。このことで高速走行時の力強さや不完全燃焼の改善となった。
変速機
主流であった6G72型と4M40型では、3モードELC前進4段フルオートマを用いられた。通常走行での変速ショックを抑え滑らかな動きの変速装置である。パワーモード、ノーマルモード、ホールドモードの3モードがあり、走行状況に適した変速タイミングを任意で選択出来るものであった。マイナーチェンジ後の後期型ではINVECS-Ⅱが搭載され、ドライバーのアクセルの踏み方により、ベストな変速タイミングを学習するものである。必然的に加速性能や燃費の向上を図るシステムである。
先代スターワゴンと同様にサブトランスファーを持ち、パジェロ譲りのスーパーセレクト4WDが搭載された。レバー1つで、経済的な2輪駆動、走行安定性を高める4輪駆動、悪路走行のためのセンターデフロック・ハイ、センターデフロック・ローと4段階の選択をできるものである。他の4WDは乾燥路や雨天走行の出来ない直結4WDか、悪路走行の出来ないフルタイム4WDであったため、これらを両立した先進的なシステムであった。
ボディ
パジェロのフレームを用いたビルトインフレーム構造で、ラダーフレームとモノコックボディを一体化させたものである。トラックや本格オフロード4駆では定番のラダーフレームで剛性を持たせ、モノコックボディでクラッシャブル構造を持たせるという考えであった。ラダーフレームではないが、後継車のデリカD5にもビルトインフレーム構造が用いられている。ボディ形状としては、ショートとロング、ロールーフとハイルーフ、クリスタルライトルーフ[1]の計5種があった。
足回り
パジェロ譲りの足回りで、フロントにはダブルウィッシュボーン、リアには5リンク式コイルスプリング[2]を用いた。このサスペンション構成で、外観からは想像できない横風安定性を実現したとされる。ダブルウィッシュボーンを用いることで、オンロードやダートでの路面追従性を高め、リアに5リンク式コイルスプリングを用いることで、モーグルなどオフロード走行では車軸式ならではのストローク量を稼ぎつつ、5リンク式でダブルウィッシュボーンに近い繊細な動きを求めたと言える。近年の自動車は、生産コストを下げるサスペンション作りが主流であるが、スペースギアはコストの掛かるサスペンションであったことが分かる。
ファジィ電子制御サスペンションECSの設定があった。この種のサスペンションは一般的にアクティブサスペンションと呼ばれることが多い。ファジィ電子制御サスペンションECSでは、上下Gセンサー、スロットルポジションセンサー、車速センサー、舵角速度センサーが主なセンサーであり、加減速時のノーズダイブやテールダイブ、コーナリング時のロールの抑制。路面が荒れている時などの上下Gを感知しファジィ推論して減衰力をコントロールするというサスペンションである。ノーマルモードとスポーツモードの2段階があり、ノーマルモードはソフト~ハードまで、スポーツモードはミディアム~ハードまでのセッティングであった。
その他(市場での評価など)
インターネット上においては、ユーザーである者の評価とそうでない者との評価が大きく異なる自動車である。
トールワゴン初のキャプテンシートや、シート生地にエクセーヌ生地[3]を用いるなど、国内のトールワゴンの先駆者としての要素を持ち合わせていることを評価するユーザーも居る。スペースギアのコンセプトは、日本製のミニバンに影響を与えたと言えるだろう。
発売から年数が経ち、ディーゼル規制の強化に伴って多くのスペースギアが姿を消す結果となった。ディーゼルのスペースギアの中には、アジアやヨーロッパに中古車として輸出された車両があり、アウトドア派の多いヨーロッパでは密かな人気を集め[4]、日本製トールワゴンとしては珍しく、重宝がられている。
先代のスターワゴンと同様、同様のコンセプトを持つ新型車が発売されないことにより、長きに渡りスペースギアに乗るユーザーも多い。日常生活における取り回し性能を改善するため、コンパクトカーや軽カーなどをセカンドカーに所有するユーザーも居る。
歴史
1994年-2007年
- 1994年5月12日
- デリカスターワゴンの後継として発売。[5]スペースギアとボディを共有するデリカカーゴも同時発売。
- 2代目パジェロをベースに開発され、前面衝突の安全性を考慮した日本初のフロントエンジンのトールワゴン[6]であり、現在のミニバンというジャンルを切り開いた車である。パジェロ譲りのスーパーセレクト4WDや足回りが搭載され、他のトールワゴンでは類を見ない悪路走破性でアウトドア派には特に人気があった。フレームはパジェロのラダーフレームをベースにモノコックを融合させ、高いボディ剛性と室内のフラットフロアを可能としたが、室内高を稼いだために最も背の高いトールワゴンとなった。最も背が高いことから横風に弱いというネガティブな印象を持つ[7]が、トールワゴンの中では高次元の横風に対する安定性を誇り、設計開発者達が追求した結果[8]であった。
- エンジンラインアップとして、2.5Lインタークーラーターボディーゼル[9]や直4-2.4Lガソリンも存在したが、2.8Lインタークーラーターボディーゼル[10]とV6-3.0Lガソリン[11]にシェアが集中した。
- 1997年6月21日
- マイナーチェンジ。
- フェイスリフトを受け、AT車全車はファジィ電子制御のINVECS-IIに進化。4WD車では特徴的なグリルガード風のアクセサリーがなくなり、フォグランプの装着位置が変わった。4WD車の後席への乗り降りのしずらさが指摘されていたため、電動サイドステップをスライドドアに採用。4WDのガソリン車はV6-3.0Lガソリンに集約し2.8Lインタークーラーターボディーゼルは燃料噴射を電子制御化して140馬力にパワーアップ。
- 1998年6月
- 2WD車の販売対策の一環として8人乗りXRにエアロパーツを装備した「ヴィーナス」を追加。
- 1999年6月
- 両側スライドドア装着車を追加と同時に4WDにも「ヴィーナス」を追加。車種整理で4WDのMT車/2WDのディーゼル車の廃止。スキーヤー向けの特別仕様車であった4WDのシャモニーがこれまでのエクシードとXRを統合する形でカタログモデルに昇格。
- 2002年8月
- ディーゼルエンジン搭載車・2WD車を廃止し、平成12年排出ガス規制が施されたV6・3Lガソリンの4WD車に集中。
- 2005年10月
- ロングボディ車が廃止され、標準ボディのシャモニーのみに整理。
- 2007年1月31日
- フルモデルチェンジを実施。後継は、デリカD:5。モデルライフも12年8ヶ月と今日の国産乗用車としては異例の長寿モデルだった。
特装車・限定仕様車
- 2WDモデルが販売されていた頃は幼稚園バス仕様や冷凍車なども販売された。また10人乗り・Gをベースに後部座席をヘッドレスト付きリクライニングシートに変更したジャンボタクシー仕様の「ワゴンテン」も特装モデルとしてラインナップされていた。
- ヴィーナスという名称でエアロパーツを装着したモデルも販売された。フロントエアダム、フロント&リヤブリスターフェンダー、サイドエアダム、リヤアンダースポイラー、マフラーカッターを装着していた。
- ネストという名称で簡易キャンパー仕様のモデルも販売された。シート生地と同素材を使用した収納式2段ベッドを搭載。(就寝定員は大人2名と子供3名)2200kcal/hのカセットコンロ、給排水各10リットルのタンクを装備した流し台を搭載。すべての窓を覆うプライバシーカーテンとスライドドア、バックドアに防虫のために取り付けるモスキートネットセットを専用オプションとして設定していた。
- スターワゴン時代からの冬季限定車でのちに常設グレードに昇格した「シャモニー」(フランス・モンブラン山麓のスキーリゾート)に対応するように、夏期限定車に「ジャスパー」(カナダ・アルバータ州のジャスパー国立公園に由来)が設定され、同様の限定車に「グリーンフィールド」もあった。マイナーチェンジ後ではお買い得感から限定車が大半を占めた。
備考
- 海外での名称はL400。
- 韓国の現代自動車が生産販売している「スタレックス」のベース車となっている。現代自動車ではトラック仕様の「リベロ」もラインナップされている。
- フィリピンでは現在も生産されているが、東南アジア仕様は日本仕様とは前後ライトの意匠が若干違う。
- セキソーボディがデリカカーゴをベースにキャブコンバージョンとしたレガートというキャンピングカーを製造販売していた。これは4代目デリカをベースとする唯一のキャブコンバージョンであり、スペースギアでも持ち込みで架装可能だった。
車名の由来
スペースギアは、英語の「車内空間の活用性に富んだ車」という意味。類似するネーミングでは同社が発売する一部のSUV・ステーションワゴンなどなどに設定されているスポーツギアがある。
脚注
参考文献
- フォーバイフォーマガジン増刊「デリカスペースギア特集号」
関連項目
外部リンク
カテゴリ: 独自研究の除去が必要な記事 | 検証が求められている記事 | 三菱の車種 | ミニバン
